LNG・バイオマス燃料

LNG Liquefied Natural Gas

液化天然ガス

「LNG」とはLiquefied Natural Gas(液化天然ガス)天然ガスを-162℃に冷却させた液体燃料。体積が1/600となり、効率的に輸送・貯蔵が可能。
「LNGサテライト供給」とはそのLNGを液体の状態のままLNGサテライト基地(貯蔵タンク・気化設備)までローリーにて供給する販売方法です。

環境にやさしいエネルギーとして知られる天然ガスをLNGの状態で需要家様にお届けすることで、ガス導管未整備エリアでも天然ガスの利用を可能にします。

LNGローリーはいわゆるトレーラータイプが標準で18m程度の長さがあります。荷卸し時の停車場所の確保も必要ですが、工場敷地内のサテライト建設場所までローリーの通行路確保が必要です。

CO2排出量の比較

油種 単位 標準発熱量 CO2排出係数 CO2単位排出量
A重油 L 9,345kcal 69.31 g-CO2/MJ 2.71 kg-CO2/L
LSA重油 L 9,345kcal 69.31 g-CO2/MJ 2.71 kg-CO2/L
C重油 L 9,967kcal 71.46 g-CO2/MJ 2.98 kg-CO2/L
灯油 L 8,772kcal 67.85 g-CO2/MJ 2.49 kg-CO2/L
軽油 L 9,130kcal 68.59 g-CO2/MJ 2.62 kg-CO2/L
LPG kg 11,998kcal 59.76 g-CO2/MJ 3.00 kg-CO2/L
都市ガス N㎥ 9,823kcal 50.61 g-CO2/MJ 2.08 kg-CO2/L
LNG kg 13,050kcal 49.54 g-CO2/MJ 2.70 kg-CO2/L
1.数量換算(転換後のLNG必要量)
石油製品使用量 × 石油製品発熱量 ÷ LNG発熱量 ×1.02 = 転換後のLNG必要量
  ※実際には、LNGを気化させるために約2%程度のLNGが追加で必要。
2.CO2排出量
石油製品使用量 × CO2単位排出量  = 総CO2排出量
  ※CO2単位排出量 = 標準発熱量 × CO2排出係数

具体例 灯油 4,000KL/年使用の場合

油種  単位排出量×年間使用数量  =年間CO2排出量
灯油  2.49 (tCO2/KL)×4,000(KL)  =9,960(tCO2)
LNG 2.70(tCO2/t)×4,000(KL)×0.64 = 7,405(tCO2)
▲2,555 (tCO2)
※ 発熱量による灯油からLNGへの換算係数

年間▲26% 2,555tのCO2削減が可能

(参考)これは、どれくらいの価値なのか?

排出権を2,150円/tとすると、年間約550万円の経済価値。
(Jクレジット 2022年1月12~19日実施分より) 

バイオマス燃料

バイオマスとは、動植物などから生まれた生物資源の総称で、これらの資源からつくる燃料をバイオマス燃料と呼びます。
つくられる燃料は、ペレットなどの固体燃料、バイオエタノールやBDF(バイオディーゼル燃料)などの液体燃料、そして気体燃料と様々なものがあります。

カーボンニュートラル (ライフサイクル全体で見たときに、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量とがプラスマイナスゼロの状態になる)で環境にやさしい燃料として注目されている。

代表的なバイオマス燃料

①PKS Palm Kernel Shell

パームヤシ(アブラヤシ)の殻の部分で、パームオイルを生産する過程で発生する農作物残渣で、以前までは廃棄物として処理されていましたが水分含量が少なく、発熱量が高いことから近年バイオマス(生物資源)エネルギーとして使用されています。
主にインドネシアやマレーシアなどの東南アジアから輸入されています。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度の対象(一般木質バイオマス・農作物残渣)となっており、PKSを使ったバイオマス発電が増えています。
PKSはオイルを採るヤシ果実の殻の部分で、パームヤシを専用工場に持ち込み、オイルを抽出した後に残ったものです。
殻には油分があるため、発電効率を高めるために有効な燃料として広く使用されています。

他の燃料との対比

PKS 石炭 ガス 石油
熱量(Kcal/kg) 4,300~4,800 5,200~6,600 8,800~9,800 10,000
水分含有率(%) 12~18 9~25 1 1
CO2排出量(トン) 0※ 2.2 1.3 1.7

※カーボンニュートラル

②木質バイオマス

木材からなるバイオマスのことを「木質バイオマス」と呼びます。
木質バイオマスには、主に、樹木の伐採や造材のときに発生した枝、葉などの林地残材、製材工場などから発生する樹皮やのこ屑などのほか住宅の解体材や街路樹の剪定枝などの種類があります。
一口に木質バイオマスといっても、発生する場所(森林、市街地など)や状態(水分の量や異物の有無など)が異なるので、それぞれの特徴にあった利用を進めることが重要です。

●未利用間伐材等

間伐や主伐により伐採された木材のうち、未利用のまま林地に残置されている間伐材や枝条等が年間約2,000万立方メートル発生しています。
施業の集約化や路網の整備等により安定的かつ効率的な供給体制を構築する必要があります。
製材工場等残材や建設発生木材は、ほとんどが利用されているため、更なる木質バイオマスの利用拡大には、未利用間伐材等の活用が必要です。

●木質ペレット

木質ペレットは、乾燥した木材を細粉し、圧力をかけて直径6~8mm、長さ5~40mmの円筒形に圧縮成形した木質燃料。
日本の木質ペレット輸入の相手国はカナダやオーストラリア、中国、タイやマレーシアなどの東南アジア諸国であったが、2014年以降は特にベトナムからの輸入が急増している。財務省の貿易統計によれば、2019年における日本のベトナムからの木質ペレットの輸入量は886,984トンに及び長年日本の木質ペレットの輸入相手国の首位であったカナダからの輸入量を上回る結果となった。

*)種類
全木ペレット:葉と根を除く木全体(樹皮含む)を原料とする
ホワイトペレット:樹皮を除いた木部のみを原料とする
バークペレット:樹皮のみを原料とする

●ブラックペレット(トレファイドペレット)

ブラックペレットの製造は、木材端材と製材屑(くず)からホワイトペレットをつくる工程からはじまる。成形したホワイトペレットをロータリーキルンという回転式の窯で加熱する。加熱時の温度は250~300度で、窯の内部は無酸素状態にする。出来上がるブラックペレットの他にも乾留ガスが発生するがこれは加熱用の燃料として利用できる。
発熱量が4300k~5500kcal/kgと大きいのが特徴で、木質チップの1600k~2800kcal/kg、木質部を主体とする「ホワイトペレット」の同3600k~4000kcal/kgと比べて燃焼時のボイラー効率を向上できる。さらに、粉砕しやすく耐水性も高いことから扱いやすい燃料といえる。

種類 木材 木質ペレット トレファイドペレット 石炭
含水率(%) 35-50 7-10 1-5 10-15
発熱量(Kcal/kg) 2,508 4,060 5,016 6,091
かさ密度(T/m3) 0.2-0.25 0.6-0.68 0.65-0.75 0.8-0.85
エネルギー密度(GJ/m3) 2-3 9.6-12.2 12.4-17.3 18.4-23.8
灰分(% )ウエットベース 0.2-4 0.4-2.5 9.7-20.2

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